更新: 2024.10.07
パソコン、スマートフォン、タブレット端末からデジタル家電まで、今やさまざまな機器と接続する規格として普及している「USB」。
その中でも、iPhone15の発売に伴い注目されているのが「USB Type-C(USB-C)」です。
今回はこの「USB Type-C」について、従来のUSBとの違いや特徴、iPhoneでの急速充電、使えるイヤホンなどについて詳しく解説していきます。
目次
まずは、USBの代表的な種類とそれぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
「USB Type-A」は主にパソコンに接続する標準的なUSBで、最も一般的に普及しているタイプです。
形状は約5mm×約12mmの長方形で、現在は主に「USB2.0 Type-A」、「USB3.x Type-A」などの規格が流通しており、すべて互換性があります。また、変換ケーブルを使うことでほとんどの端子に対応するのも特徴です。
「USB Type-B」は、プリンタやスキャナー、外付けのHDD(ハードディスク)などをはじめとするパソコンの周辺機器に接続するコネクタのことで、大型の周辺機器に採用されるのが一般的です。
形状は約8mm×約8mmの正方形に近い台形で、USB Type-Aほどは見かけないのではないでしょうか。現在は「USB2.0 Type-B」、「USB3.x Type-B」などが流通していますが、USB2.0とUSB3.0(USB3.1)とでは形状が異なるため互換性がなく、USB3.0 Type-BのプラグをUSB 2.0のType-Bのコネクタへ接続する事はできません。
「Micro USB」は主にAndroidスマートフォンの充電やタブレットに採用されているほか、デジカメやモバイルルーターなど幅広い機器に使われていましたが、徐々に後述するUSB Type-Cに置き換わっていきました。
スマホを充電する際など、日常的に何度も抜き差しされることがあらかじめ想定されていて、他のUSBと比べて耐久性が高く抜けにくい設計になっているのが特徴です。
規格は「micro USB Type-A」、「micro USB Type-B」、「micro USB Type-AB」の3種類がありますが、主に普及しているのは「micro USB Type-B」となっています。また、バージョン2.0とバージョン3.0とは全く別の形状になるため、互換性はありません。
商品:ラディウス カナル型USB Type-Cイヤホン HP-NEL11C
USBコネクタの規格のなかでも、2015年頃から登場し始めた新しい規格が「USB Type-C」です。
ここで、USB Type-Cの特徴について詳しく見ていきましょう。
USB Type-Cの一番の特徴が、上下左右が対称の「シンメトリー形状」であるという点です。
これまでのUSBコネクタは上下左右が非対称でアシンメトリーの形状をしていたため、スマートフォンなどの機器を充電する際には、USBケーブルの向きをいちいち確認しなくてはいけないという不便さがありました。一方、USB Type-Cは上下の区別がないため、どちらの向きでもUSBケーブルを挿すことができて便利です。
従来のUSBは、パソコンやゲーム機などのホスト側がUSB Type-Aの場合であっても、デバイス側がプリンタや外付けHDDといった用途の違いによってUSB Type-BやMicro USBなどさまざまな形状のコネクタが使われていて、それに対応したケーブルが必要でした。ですがUSB Type-Cの形状はひとつに統一されているため、ホスト側もデバイス側も同一のコネクタを使用することができます。
USB Type-Cには、今までよりも多くの電気を流すことができる「USB Type-C Current」という規格があります。
これを利用することで、従来のUSBでの充電よりも急速充電ができるようになりました。さらに、「USB PD (USB Power Delivery) 」という規格に対応しているものであれば「USB Type-C Current」よりも多くの電力を供給することも可能です。
USB Type-CのうちUSB3.1以降に対応したものに関しては、USB規格以外の信号を流すことができる「Alternate Mode(オルタネートモード)」をオプションとして利用することが可能です。
具体的には、テレビモニタなどに映像を出力するHDMIの信号を流すことができます。
USB Type-Cは規格によってより多くの電力を供給することができるものもあり、従来のUSBと比べて急速充電が可能という特徴があります。
ここでは、USB Type-Cの規格のひとつである「USB PD (USB Power Delivery) 」機能について詳しく見ていきましょう。
従来のUSBの規格では供給できる電力は最大でも7.5Wが上限でしたが、USB PDでは最大で100Wの給電ができます。
この規格に対応させることによって、iPhoneに急速充電を行うことが可能です。
USB PDによる急速充電はiPhone8以降で可能。具体的にどれくらい早くなるのかというと、USB PDにより30分間で50%までの充電が可能になります。
急速充電を行うには、USB-C – Lightningケーブルと、USB PDに対応したUSB-C電源アダプタが必要になります。
2019年9月に発売されたiPhone11のうち、iPhone11 ProとiPhone 11 Maxには、同梱のアダプタにType-Cが採用されています。
USB PDに対応し18Wで充電を行うタイプで、これにより従来の充電アダプタと比べて急速充電が可能になりました。
2023年9月に発売されたiPhone 15では、本体の充電ポートにUSB Type-Cが採用されます。
発売前から多くの期待が寄せられていたUSB Type-Cポートですが、iPhone 15の登場でようやく実現されました。
Android端末やiPhone 15など、USB Type-Cポートが搭載されたデバイスでイヤホンを使用したい場合、どのようなイヤホンを使えばよいのでしょうか。
有線接続のイヤホンを使いたい場合は、プラグがUSB Type-Cのイヤホンを選びましょう。
前述の通り、USB Type-Cは新しい規格でメリットも多いため、スマートフォン以外にもタブレット端末やノートパソコンにも多く搭載されるようになりました。
そのため、USB Type-Cイヤホンを一つ持っておけば様々なデバイスに対応することができます。
公式HP:ラディウス USB-Cイヤホン HP-Q10C
iPhone 15シリーズ動作確認済みのカナル型USB Type-Cイヤホン。
アルミニウム素材の筐体は現代音楽に最適な煌びやかで迫力のあるサウンドを実現します。
安定した装着感と高い遮音性を誇るディープマウントイヤーピースを標準装備し、心地よい低音域再生が可能なイヤホンです。
公式HP:ラディウス USB-Cイヤホン HP-NEL22C
こちらもiPhone 15シリーズ動作確認済みのインナーイヤー型USB Type-Cイヤホン。
装着時の圧迫感や不快感を軽減し、長時間の使用でも疲れにくいのがポイントです。
φ14.15mmの大口径ダイナミックドライバーを搭載。
公式HP:ラディウス 超小型ポータブルDACアンプ RK-DA70C
MFi認証を取得したUSB-C接続の超小型ポータブルDACアンプ。 DSDのDoP再生(最大 5.6MHz)や高出力に対応。
スマートフォンやPCだけでなく、iPadでも手軽にハイレゾ再生を楽しむことができるφ3.5mmジャック搭載の超小型DAC/AMPです。
USB Type-Cと従来のUSBとの違いや特徴、iPhoneでの急速充電について詳しく解説しました。
USBの種類や違いを理解し、デバイスや用途に合わせて適切なアイテムを選びましょう。